問題定義:真っ直ぐ飛ばない!
練習場でいくらゴルフボールを打っても真っ直ぐ飛ばない!クラブフェースにちゃんと当たらない!
・・・それはゴルフの正しいスイングメカニズムがまだ理解できていないからです。実はゴルフはとてもシンプルで、ゴルフクラブの正しい知識とちょっとしたゴルフスイングのポイントを学ぶだけで、初心者でも短時間の練習でちゃんと真っ直ぐ飛ぶようになります。
それでは実際にゴルフタイムズが推奨している17のポイントをお伝えしていきましょう。
目次
1.なぜ真っ直ぐ飛ばないのか?基本的なスイングを理解する
1-1.止まっているボールを打つ
1-2.では、どうすればよいか?
1-3.スイングは振り子運動
1-4.感覚を覚えたら
2.ゴルフクラブのメカニズム(特性)を知る
2-1.ゴルフクラブのメカニズム
2-2.ゴルフクラブの開閉
2-3.クラブヘッドのトゥーとヒール
2-4.ゴルフクラブはグリップ側よりヘッドが重い
1.なぜボールがちゃんと当たらず真っ直ぐ飛ばないのか?基本的なスイングを理解する
1-1.止まっているボールを打つ
ゴルフは止まっているボールを打つスポーツなので一見簡単そうに見えるのですがこれが中々難しいですよね。皆さんはボールを「打とう」としてクラブを振るわけですが、そもそもこれが間違っているのです。
なぜなら、この「打つ」動作が体中に余分な力を入れてしまい、従来の正しいゴルフスイングに必要のない動きをしてしまうからです。
1-2.では、どうすればよいか?
ゴルフでは「ボールを打つ」という意識ではなく「クラブを振る」という意識でスイングするのです。振ったクラブ、スイングの軌道上にボールがあれば必ず当たります。「ボールに当てる」ではなく、「勝手に当たる」というイメージです。
1-3.スイングは振り子運動
例えばアイアンの短いクラブで胸の真ん中あたりをスイング起点(軸)にして、時計の4時から8時の間でクラブを左右に、しかも同じリズムで振ってみてください。クラブが振り子運動のように左右対称に動くはずです。この振り子運動の最下点、時計でいうと6時の場所にゴルフボールがあってクラブフェースがスクエアになっていると…そう、必ずボールは当たりますよね。まずはアプローチショットの感覚からスタートしていきましょう。
1-4.感覚を覚えたら
ボールがフェースにスクエアに当たる感覚を覚えたら、徐々にふり幅を大きくしていきましょう。
時計でいうと3時~9時(ハーフスイング)次に2時~10時(トゥーサーズスイング)そして12時⇒12時(フルスイング)。こうしてまずは「ボール打つ」という動作より「クラブを振る」という動作が大事なんだと理解することで正しいスイングプレーン(軌道)が生まれ、ボールもちゃんと当たるようになり、かつ、真っ直ぐ飛び始めます。
2.ゴルフクラブのメカニズム(特性)を知る
2-1.ゴルフクラブのメカニズム
「ゴルフクラブのメカニズム」というと、どうも難しいと思うかもしれませんが、要するにゴルフクラブは、正しいスイングでインパクトしてやると各クラブの角度に応じた高さやクラブごとの飛距離を(勝手に)出してくれる優れた道具である!ということです。
もちろん「正しいスイング」が前提となりますが…(笑)
2-2.ゴルフクラブの開閉
ゴルフクラブは振り子運動(スイング)の中で開いたり閉じたりしています。逆の言い方をすればこの開閉運動がないとボールは打てません。
ではなぜボールはちゃんとクラブフェースに当たり飛んでいくのでしょうか?それは、前項でお話した振り子運動の中で、無理に手で操作しない限りゴルフクラブ自身が勝手に開閉するからです。
2-3.クラブヘッドのトゥーとヒール
これがゴルフクラブのメカニズムというか特性なのですが、アイアンでもウッド系クラブでも、クラブヘッドのトゥー(先)とヒール(元)ではトゥー(先)の方が重く造られています。
なのでハーフショット時ではテイクバック(3時)の時には開いて、インパクト(6時)の時にはスクエア、そしてフォロースルー(9時)の時には閉じています。
2-4.ゴルフクラブはグリップ側よりヘッドが重い
さらに、ゴルフクラブはグリップ側よりもヘッドの方が重くなっているので、この重みで振り子運動(スイング)の中に遠心力が発生し、早いスイングをすればするほど遠心力が強く働き、ボールをより遠くへ飛ばすことができるのです。
では次に、正しいスイングをするための3つの要素についてお話しましょう!
3.正しいスイングをさらに安定させるために不可欠な3つの要素とは?
3-1.リズムとテンポ
リズム
リズムはスイングを安定させる上で大事な要素で、振り子のように1(イチ)2(二)、1(イチ)2(二)というふうにスイングリズムが規則的であることが大切です。
1(イ~チ)でゆっくりテイクバックしているにもかかわらず、2(二!)でいきなり速くなるというのはリズムの取れていないスイングになります。遅くても速くてもそれは個人の中の「リズム」なのでOKなのですが、常に「一定」であることが重要です。
テンポ
テンポはその一定のリズムに「速さ」を加えたもので、例えばゆっくりしたリズムの人はイ~~チでテイクバック⇒二~~!でダウンスイングからインパクトまでを「徐々に加速」していくイメージです。
一方、速いリズムの人はイチ!でテイクバック⇒二!でダウンスイング、インパクトまでを「一気に加速」させていくイメージです。
PGAでいうと前者が松山英樹選手、後者がリッキー・ファウラー選手で例えるとイメージしやすいかもしれませんね。リズムが速ければ飛ぶのか?遅ければ飛ばないのか?ということでは決してありません。大事なのは遅い速いに関わらず常にリズムとテンポが「一定である」ことです。
3-2. グリップ
ゴルフはボールをゴルフクラブという道具で飛ばしたり転がしたりしながらカップインさせるとうスポーツですが、ボールを打つためのクラブと体の「唯一」の接点となるが「握り方=グリップ」です。
つまり、グリップの良し悪しでスイングの形や飛距離、打球の方向性など多くの部分で影響してくる訳ですから、これは何よりも大事な要素になります。
フィンガーグリップとパームグリップ
フィンガーグリップは指でクラブを握り、パームグリップは手のひら全体で握るグリップになります。ゴルフを自己流で始めたビギナーは、ついついしっかりクラブを握りらないとクラブが飛んでいったり、ちゃんとボールに当たらないのでは?というネガティブな観点から手のひらで握るパームグリップが多いように見受けられます。
しかも力いっぱい握り締めている・・・実はこれは大きな間違いです。
パームグリップの欠点
やってみれば分かるのですが、手首の自由がきかなくなることです。手首のコックが使えないとヘッドスピードが上がりません。両腕とクラブが一体化してしまい、クラブシャフトをしならせ遠心力使ったスイングも出来なくなります。
どのクラブで打ってもスライスする
さらに!ビギナーにありがちな「どのクラブで打ってもスライスする」という現象もパームグリップが引き起こしているといっても過言ではありません。
手首の自由が利かないためクラブフェースの開閉運動がおこらず、手元ばかりが先行して、クラブフェイスが開いた状態でインパクトを迎えるのです。結果、こすったような力のないスライスボールが生まれるわけです!
決してギュッと握らない!
このフィンガーグリップと適度な圧力の握りこそボールをクラブにちゃんと当てて、真っ直ぐ飛ばすための「クラブの振り子運動」に直結しているのです。
またグリッププレッシャー(どれくらいの強さで握るかの目安)はアイアンを体の正面で45度くらいの角度にヘッド持ち上げた時、その角度が維持できるくらいの強さで握るのがもっともクラブヘッドが走る強さです。
一番軽いクラブ(ドライバー)は、「10」をMAXとすれば「3」くらいの強さで握るとヘッドスピードがもっとも速くなると言われています。
3-3.アドレスの重要性を考える
そもそもゴルフのアドレスは正しいスイング軌道をつくるためにも大切な要素です。スイング軌道を作るためには腕やクラブの通り道を作らなくてはいけません。また、皆さんとゴルフボールとの間隔はクラブの種類や番手によっても変わります(ドラ
イバーが一番遠く、パターが一番近い)。
前項の要領で正しいゴルフグリップをしたら一度からだの前で剣道のように構えてからボールにアドレスすると自然に構えることができます。
例えば7番アイアンでアドレスをする場合
①体の正面にボールが来るように立つ
②両足は肩幅程度に開く
③上体は背筋を伸ばし両肩を後に引いて胸を張る
④上体を適度に傾け(肩の付け根から下ろした腕の先にグリップ)膝も軽く曲げる
⑤腰をスッと落とし両股関節に乗るイメージ(おしりを突き出す)
⑥体重はその姿勢で自然にかかる部分にかけて立つ
⑦目標(飛球線)に両肩、両肘、つま先を合わせる
⑧グリップエンドが左の股関節を向くようにセット(ややハンドファースト)
⑨振り子をイメージしてスイング
よく、アドレスの良し悪しがゴルフ上達の大半を占めると聞きますが、まんざら嘘ではありません。個性的なスイングをするプロでもアドレスはみな一様に美しくビシッと決まっています。
4.まとめ
ビギナーがゴルフを「あれ?面白いかも!」と思うのは、練習場でもゴルフコースでもきちんとボールをクラブフェースの芯で捕らえて、飛距離はともかく曲がらないで、真っ直ぐ飛んでいった時ではないでしょうか?シュパッと抜けるようなあの独特の手応えは他のスポーツでは中々味わえないものだと思います。
皆さんがゴルフを始めて、そして悩んでいるのは決して無駄ではありません。その大いなる悩みはキャリアのあるエキスパートやシングルプレーヤーもみな経験してきたことなのです。
さあ、あの会心の一打を打つためにきょうも仕事終わりにナイター練習です!