ドライバーでフックが出る時の対策方法
よくゴルフ初心者スライスで悩んでしまうという事を聞きます。

では、フック球が出ると初心者脱出なのかというとそういうわけではないですよね。そのスイングが正しいスイングなのかという事が非常に重要になってきます。フックというのは非常に曲者です。日本ではスライサーが多いという事があるのか、割と日本のコースは右へのミスに優しいことが多いです。

逆に左のミスには厳しく、フックやひっかけ、チーピンが出ると、すぐ横が林になっていて脱出が困難になっていたり、すぐ近くがOBになっていたりとゴルファーを悩ませることになります。そこで、今回はドライバーでのフックに悩んでしまった時にチェックしたい対策方法についてご紹介したいと思います。

1.ドライバーのスライスが直ったと思ったら現れるフックボール

1.ドライバーのスライスが直ったと思ったら現れるフックボール

冒頭でも説明したとおり、スライスを卒業したころに現れるのがフックと言われており、フックが出ると初心者卒業なのかと思ってしまう人もいます。実際の所フックがでるのはいいことなのでしょうか?

1-1. 何故スライスが直ると起こりやすいのか?

そもそも、スライスを改善するためにスイングを直していく過程で、どうしても対処療法的にゴルフグリップをストロンググリップにしたり、バックスイングをインに引いたりして調整してしまう事が多いです。そして、そうすると多少のスライススイングであっても、ゴルフボールをまっすぐ飛ばすことができるようになるので、スイングが固まるまでの応急措置として対処してしまいます。
そうして、スイングが固まってきて、手打ちやアウトサイドイン、振り遅れ等が解消されてくると、フックが出るようになります。これは、それまで右に曲がるボールを無理やりまっすぐ飛ばすためのグリップやスタンスが、ボールがまっすぐ飛ぶスイングになった時にフックを助長するものになってしまいます。こういった時は、グリップやスタンスを直すとまっすぐ飛ぶようになることから、フックが出ると初心者卒業と言われるようになったのです。
この場合は、何も問題ないのですが、スイングが固まっていないのにフックが出た時が非常困ったことになります。

1-2. そのスライス改善は正しい改善?その場しのぎ?

先ほどのいい意味でのフックというのは、ほとんどの場合、悩むほどのフックにならないことが多いです。逆にフックと言ってもチーピンやひっかけに悩んでしまっている人は要注意です。それは、正しいスイングの改善によって生まれたフックではなく、対処療法を極端にし過ぎてスイングが悪くなっている可能性があります。
グリップをストロングにしたり、スタンスをクローズにするなどの対策は、よく言えば対処療法ですが、悪く言うとその場しのぎです。それらの力だけで、スライスを改善していくとスイングがさらに悪くなります。そうすると、確かにスライスは改善されますが、次は先ほどの様なチーピンやひっかけのような致命的なフックに悩まされることになります。

2.ドライバーのフックの原因と対策①力の使い過ぎによるフック

それでは、フックに悩んでしまっている人は、今一度スイングを見直してみましょう。特に誤った力の使い方をしてしまうと、フックになる傾向が強いです。一つ一つ見直して、フックを改善していきましょう。

2-1. 腕の力で振りすぎるとフックする

手打ちとまでは言いませんが手を振る感覚が強すぎると、フックになることが多いです。あまりに腕の力に頼ってしまうと、ゴルフスイング中の体の回転が止まってしまいます。そうすると、インパクトショットの前後でフェースが急にターンして、強いフックがかかってしまいます。
そういったことを改善するためには、できるだけ体の回転を意識するようにしましょう。特にスイングの際は腕の力で回すのではなく、意識を左肩に持っていき、左肩を回すようなイメージでスイングをすると、体が回りやすくなりフックを防ぐことができます。

2-2. 肘が張りすぎていないか?

スイングの際に力が入りすぎて、肘が張りすぎてしまうと上半身のしなやかさが失われてしまい、手打ちのようなスイングになってしまいがちです。手打ちになるとアウトサイドインのスライスになるか、ひっかけやチーピンのようなどフックになるかの二択になってしまいます。
それを防ぐためにも、両肘をぴんと張りすぎずに、余裕を持たせることにより上半身を柔らかくすることができます。

2-3. 腕の形は五角形が理想

両者とも力が入りすぎることが原因によるフックです。これらは、上半身の力を抜くことで意外に簡単に解決することが多いです。理想としては、スタンスの際に腕をピンと張るのではなく、野球のホームベースの様な肘を支点として五角形のスタンスをとる事が重要です。そうすると力みが取れていき、バックスイングの際にヘッドがスムーズに動くようになり、フックを防ぐことができるようになります。

3.ドライバーのフックの原因と対策②極端なインサイドアウトのスイングによるフック

3.ドライバーのフックの原因と対策②極端なインサイドアウトのスイングによるフック

ここまでは、手打ちにが原因によるフックの発生について説明してきました。さらにフックの原因となる動きとしては、極端なインサイドアウトスイングが原因の事が多いです。どのような状況でフックが出てしまうのか説明していきたいと思います。

3-1. インサイドアウトが強すぎるとフックしやすい

インサイドアウトのスイングの反対のアウトサイドインスイングではスライスがよく発生します。初心者の人はこれを嫌うあまりに、インサイドに引いて、スライスを改善しようとしてしまいます。しかし、適度なインサイドアウトスイングであれば、綺麗なドローボールになるのですが、極端にインサイドアウトスイングになってしまうと、フックが強くなりがちになります。
極端にインサイドからアウトサイドにインパクトしてしまうと、インパクトの際にフェースとボールとの間に強いギア効果が生まれます。これが強すぎると左回転の力が過剰にかかってしまい、フックしてしまいます。

3-2. トップが低い人はインサイドアウトになりやすい

インサイドアウトが強いかどうかを判断するのは、一度自分の後ろから動画を撮って確認してみましょう。インサイドに引きすぎてしまっている人は、総じてトップが低いです。本来前傾姿勢の背筋の軸を中心に対照的なトップになるのが理想なのですが、インに引きすぎることによってシャフトが寝てしまっているのです。
こういった場合は、ダウンスイングの際にも寝た状態でダウンスイングに入ってしまうため、かなり内側からヘッドが降りてくることになり、行き場のないヘッドはそのままアウトに流れてしまいます。このスイングになっている人は、右へのプッシュアウトのミスも多い傾向ですので、プッシュアウトに悩む方も要注意してください。

3-3. トップでの手首の形を意識して修正する

この極端なインサイドアウトを修正するためには、手首の形を意識するようにしましょう。インサイドアウトに引きすぎている場合は、トップの際に右手首が甲側に折れ曲がっている事が多いです。できるかぎり、右手首の角度はアドレスの時から変わらないように意識しておくと、極端なインサイドアウトの軌道を防ぐことができます。右手が動きすぎずにバックスイングすることができるとトップが綺麗に収まりますので、フックを防ぐことができます。

4.ドライバーのフックの原因と対策③意外に見落としがちなボールの位置

そして、フックに悩まされる方で、意外に見落としがちになってしまうのは、セッティングの際のボールの位置です。上半身は適度なゆるみがあるし、バックスイングも極端なインサイドに引いていないという方は、あらためてこれを再チェックしてみてください。ボールの位置というのはそれほどにスイングに影響を与えるのです。

4-1. フッカーは右にボールを置く傾向がある

私も経験があるのですが、フッカーというのはボールを右に置きたがる傾向にあります。その理由としては至極簡単で、ヘッドが閉じすぎないうちにインパクトを迎えたいからです。

4-2. 右に置くとインサイドアウト軌道が強くなる

ですが、フッカーの思いとは裏腹に、右に置けば置くほどフックは強烈になってしまいます。身体というのは不思議なことで、無意識にインパクトをいつも通りの位置に持っていこうとして、更にインサイドアウトのスイングになってしまいます。なので、右にすればするほどインサイドアウト軌道がどんどん強くなってしまい、フックが強くなってしまいます。
こういったことから、少し怖いかもしれませんが、ボールを適切なところに戻す必要があります。

4-3. 適切なボールの位置を再確認

ボールの適切な位置とは、ドライバーにおいては左足かかとの直線上の位置です。それより左に持っていきすぎてしまうと、今度はアウトサイドイン軌道による引っ掛けを誘発してしまいます。少々左足かかとより右側に持ってきても良いですが、普段から一番しっくりくる場所をチェックしておくようにしましょう。

5.その他見直しておきたいところ

5.その他見直しておきたいところ

ドライバーのフックに悩まされる人のスイングの原因は以上の事が多いですが、改めてスタンスのチェック方法についてもご紹介したいと思います。ここまで話してきたとおり、これらのスタンスを直すだけで改善する人もいます。ちょっとしたことでくるってしまう事があるのでしっかりとチェックしておきましょう。

5-1. グリップはストロングすぎないか

もともとスライサーであった人が、グリップをストロングにし過ぎることに
より、フックに悩まされることがあります。酷い人では、スタンスをした際に、左手甲が上を向いてしまうほどのグリップになっていることがあります。
このようなグリップでは、フックや引っ掛けのみならず、様々な問題を起こしてしまうので早急に修正しましょう。スタンスをして上からグリップを見た際に、左手のコブが2~3つ見える位置に抑えるようにしましょう。それでも、フックグリップですので、これ以上コブが見えてしまうと危険信号です。

5-2. スクエアにスタンス出来ているか

スタンスがスクエアにできているかを確認しましょう。
クローズスタンスになりすぎると、体の回転が止まってしまいますのでフックが出やすいです。スライスが出ているときは、これでも構いませんがスイングが改善されてくるとフックが効きやすくなってしまうので、再確認しておきましょう。スタンスをスクエアにすることは非常に難しいです。スタンスを取る際に左手で右肩を抑えるように調整するとスクエアにとりやすいです。

6.まとめ

さて、今回はフックの対策についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?フックはランが出やすいことによる弊害も起こりますので、できるだけ早急に改善するようにしましょう。スライス、フックが改善されるとゴルフの幅がぐんと広がりますので、非常に楽しくなります。皆様もフックを改善して、楽しいゴルフライフを送りましょう。