ドライバーの本当の平均飛距離って知っていますか?

>>【動画解説】ドライバーの飛距離アップトレーニング

練習場やゴルフ場において会話の導入として、「あなたのドライバーの飛距離は平均どれくらい飛びますか?」という会話に良く出くわしますよね?あなたはそドライバーの平均飛距離を聞いてくる方は大体平均270ヤードとか平均260ヤードというの時どのように答えますか?

私にゴルフクラブの中でも方が多いのです。

まあ、私自身はそんなに身長も高くないですし、どちらかというと筋肉がムキムキでもないので、聞いてくる時点で少し見下されている感じで聞いてこられるんです。

そんな時、私は素直に「平均は220ヤードぐらいだと思います。綺麗に当たれば250ヤードぐらいで、打ち下ろしでランがでれば270ヤードぐらいはでるんですけどねえ。」と答えると思います。

皆さんは、ドライバーの平均飛距離を聞かれたときは、どう答えますか?今一度考えてみてください。

1.みんなが思うドライバー平均飛距離って何?

さて、皆さんのドライバーの平均飛距離はどのくらいでしたか?おそらく統計すると250~270ヤード辺りをお答えする人が一番多かったと思います。

何故かというと、不思議なものでこの質問をした場合、多くの人が次のような条件で平均飛距離をこたえるのです。

1-1アマチュアに多いドライバーの平均距離の出し方

ドライバーを綺麗にフェアフェイに打てた中での平均飛距離を計算しているor自分が過去打った中で最高に飛んだ距離を答えてしまっている。このような出し方が一般的だと思います。

1-2ドライバーの平均距離の計算は本当にこれでいいのか?

どうですか?あたっていないでしょうか?(違うのであればごめんなさい!)よければあなたの友人にも聞いてみてください。きっとこのような回答をすると思いますよ。

こうなってしまうと平均飛距離が一体なんだったのかわからなくなりますね。後者の最高距離については論外ですが、前者については納得できる球を打てた時の平均飛距離となります。しかし、この計算方法で本当に良いのでしょうか?

2.それではさっきの人たちのドライバーの平均飛距離は?

先ほど私と一緒にコースラウンドした人で260ヤードと言った方が、実際どのような結果だったのかをここだけでご紹介しましょう。

1ラウンドを一緒に回って、ドライバーの飛距離を私と比べてどちらがオーバードライブしたかを集計してみました。

2-1先ほどの人物との結果

相手の飛距離が勝った:2回
同じくらいの距離   :6回
私の飛距離が勝った  :3回
相手がOBだった    :3回
私がOBだった     :0回

2-2ドライバーの平均飛距離は私との差はほとんどなかったのです

結果で言うと、ほとんどが同じような飛距離で、相手が私をオーバードライブしたのはわずか2回であり、逆に私がオーバードライブしたのは3回でした。

また、相手は3回のOBとスコアとしては散々な結果となっておりました。さらにその日1日260ヤードのドライバーショットは残念ながら見ることが出来ませんでした。そして、彼が私に行ったことは、

「220ヤードしか飛ばないといったのに、結構飛ばすじゃないですか~。」

ちなみに私は220ヤード「しか」飛ばないとは一度も言っておりません。このように冗談のような話ですが、このようなやり取りを何度も経験しているのが現実なんです。

3.本当のドライバーの平均飛距離とは

それでは、ドライバーの平均飛距離とはどのようなことを言うのでしょうか?あるAさんが一日ラウンドしたときのドライバーの平均飛距離を計算してみましょう。

1ラウンドで、パー3が4回あるので、ドライバーは合計14回打つと仮定します。

綺麗に当たった時の飛距離:240ヤード、260ヤード、240ヤード、230ヤード
普通に当たった時の飛距離:200ヤード、210ヤード、210ヤード、220ヤード
ミスショット時の飛距離 :150ヤード、170ヤード、160ヤード、160ヤード
OB(2回目はノーカウント):0ヤード、0ヤード

非常に簡便的ですが、こんな成績だったとしますと、先ほどの例を加えて全部で最大で5パターンの人が出てきます。

①最高飛距離だけを考えてしまう人
自己申告平均飛距離;260ヤード

②綺麗にあたった球だけを平均してしまう人
自己申告平均飛距離;242.5ヤード

③普通にあたった球までを平均する人
自己申告平均飛距離;226.3ヤード

OBを除くミスショットも含めて平均する
自己申告平均飛距離;204.2ヤード

⑤OBを含めて平均する人
自己申告平均飛距離;175ヤード

どうですか?計算方法が違うだけでこんなにも結果が違ってくるのです。①と⑤ではなんと85ヤードも差が出てしまうのです。

4.ドライバーの平均距離計算 どの計算方法が一番いい?

人により、これだけ計算方法があるのですが、それでは一体どの計算方法が正しいのでしょうか?

少し調べてみると、本当に厳密に計算するのであれば、⑤が平均飛距離としては一番正しいです。たしかに、計算の考え方としても、この計算方法が一番正しいと思います。

しかし、これがゴルフのコースマネジメントを中心に考えた時はどうでしょう、果たして175ヤードが平均飛距離と考えて妥当なのでしょうか?いえ、そうではありませんよね。

OBした距離を含めて計算してしまっては、各コースを攻略する際の情報資源には当たらないのです。もし、コースマネジメントを考えるのであれば、③ないし④が一番妥当であると考えることができて本当の平均飛距離という意味で言えば、④を基準にして考えることをオススメします。

そして①は論外であり、これはただの最大飛距離と言い、別名「まぐれ」や「ラッキーショット」という方が正しいです。

②の計算をする人も自分に甘い計算だとは思いますが、グッドショットをした時の平均飛距離としては、知っていて損することはありません

何故ならば、コースマネージメントをする際に、ドライバーを打つ前にグッドショットの平均距離の所にバンカーや池などのハザードがある場合にそれを避けるように打つ事が出来るからです。そうしておくと、万が一グッドショットが出ても、ハザードにはまってしまい、がっかりということを極力減らす事が出来るので、②を知っておくことは別の意味で必要だということです。

5.何故、ドライバーの平均飛距離の計算方法に極端なものがあるのか

このように例えば①や②を基準にしてしまうことは、稀なことではなく多くの人がこの計算方法を採用してしまっております。

なぜかというと、やはり見栄が影響しているのでしょう。ゴルフは飛ばすゲームではないと頭では理解しつつも、やはり他の人よりも距離を飛ばしていると思われたいという心理が働いてこのようなことが起こってしまいます。

その影響は、見栄だけでなく日本のゴルフ文化にも影響しています。例えば多くの練習場では、ヤーデージの看板は実際の距離よりも遠い数字を表しています。さらに、クラブによっては本コースでもヤーデージが表示よりも短いコースがあります。

それに加え、この匿名性の高いインターネット上では270ヤード以上の平均距離をもったアマチュアが山ほど存在しており、そのような存在がさらに自分を焦らせてしまい、つい見栄を張ってしまうのです。

6.実際のドライバーの平均飛距離は?

それじゃあアマチュアの実際のドライバーの平均飛距離はどのようなものなのか気になりますよね。

じつは私、学生時代ゴルフ練習場でアルバイトしていたことがありました、時給は安かったですけど、仕事が休みの日で空いていたときはタダで練習させてもらったりと、美味しいこともあったので、結構な期間続けておりました。そこは、実際のヤーデージを表示しており、練習場では珍しく2ピース以上のゴルフボールを使っていることが売りでしたので、結構お客さんは入っていました。

混んでいる時は、上手そうなお客さんを見つけてはゴルフスイングを見たりして勉強していたものです。

そんな中で飛距離の集計もしていたのですが、スイング、打球音どれをとっても飛ばし屋と言われるくらいの人でも260ヤードが関の山でした。多くの人は200ヤードから230ヤードの間をうろついていました。

同一人物含む1,000人を集計した結果は

260ヤード~   5%
240~260ヤード 6%
230~240ヤード 10%
220~230ヤード 15%
210~220ヤード 20%
200~210ヤード 25%
~200ヤード  19%

この資料からわかるように、実は200~230ヤードが圧倒的に多いのです。そのため、世のアマチュアゴルファーが思っている以上にアマチュアはボールを飛ばせていないということです。230ヤード以上飛ばす事が出来れば、十分飛ばし屋の部類に入るでしょう。

7.まとめ 正確な飛距離を知っておこう!

いかがでしたか?ドライバーの平均飛距離について、色々誤解していたことや勘違いしていたことがあると思います。

確かに、世の中には270ヤード以上飛ばす、アマチュアはたくさんいると思います。しかし、それは一握りだけであり、多くの人はそんなに飛ばすことができません。皆さんには是非ミスショットを含めたドライバーの平均飛距離で戦略を練ってほしいです。

まぐれの260ヤードが出ても、他でOBを出していれば、そのまぐれはもったいない無駄な一打になってしまいます。まぐれの1打より安心の1打を目指しましょう。

そうすることで、ミート率が上がっていきミスが減るとともに、ミート率が上がることにより、ドライバーの平均飛距離も上がっていくという一石二鳥となるのです。