ヘッドスピードをアップさせてドライバーの飛距離を伸ばす
ドライバーの飛距離を上げるために必要な技術としては、大きく3つの要素が影響してきます。それはドライバーがゴルフボールにインパクトした際の打ち出し角度ミート率、そしてヘッドスピードです。これらの要素のどれが欠けてしまっても飛距離アップが困難になるほど、重要な要素なんです。

多くのアマチュアゴルファーはこれらの技術の向上をしようと日々さまざまな努力をしてきていますが、その努力が間違った方向に行ってしまっていることが非常に多いです。それにより飛距離の向上が望めずに無理をして正しいゴルフスイングを崩してしまう事もしばしばあります。

そこで、今回はそんなアマチュアゴルファーのお役に立つことが出来るような、ヘッドスピードについてのお話をしたいと思います。

1.ヘッドスピードが与えるドライバーの飛距離

1.ヘッドスピードが与えるドライバーの飛距離

皆さんご存知の所もあるかと思いますが、あらためていろいろと説明したいと思います。

ヘッドスピードとは文字通りクラブヘッドが移動するスピードの事を言い、そのヘッドスピードが速ければ速い程、ドライバーがボールに与える力が強くなり、飛距離を伸ばすことが出来るのです。昔はヘッドスピードがある程度の飛ばしの指標になっておりましたが、最近ではミート率が重要視されるようになっております。

ミート率がよければ、女子プロのようにヘッドスピードが無くても飛ばすことが出来るため、そういわれるようになっていますが、だからと言ってヘッドスピードが無くていい理由にはなっていません。

1-1ヘッドスピードはあるに越したことはない

確かにミート率は非常に重要です。ミート率が向上すればスライス等のミスも減りますので、安定性は増すでしょう。ですが、それによりヘッドスピードが関係ないのかと言えばそうではなく、ヘッドスピードが早ければ早い方がボールが飛ぶという事実を覆すことはできないのです。

ミート率が同じでヘッドスピードに違いのある2人のゴルファーがいたとすれば、ヘッドスピードが早い方が確実に飛距離を飛ばすことが出来るのです。

1-2なぜヘッドスピードではなくミート率重視になったのか?

それでは何故、最近はミート率重視の方向に行っているのでしょうか?その理由の一つとしては、ヘッドスピードは中々伸ばすことが難しいことが原因でもあります。

ヘッドスピードを上げるためにはしなやかな力が必要であり、力いっぱい振ってしまってもヘッドスピードは向上しません。そのような力まずにしなやかにスイングするイメージというのはアマチュアゴルファーには少し難しい所があり、それであればヘッドスピードをあげるよりもミート率を上げることの方が先決であると考えられたのでした。

1-3ヘッドスピードを上げようとするとミート率が下がりやすいことも原因

もう一つの要因としては、ヘッドスピードが上がるという事は、それだけスイングスピードが上がるという事にも直結してきます。

そうするとミート率がよくないのにスピードを上げるのは無茶であると考えられるようになり、ヘッドスピードを上げる前に、ミート率を上げなさいという意味もありました。ですので、ミート率が向上してきたと判断された時は、次の段階としてヘッドスピードを上げることが必要になってくるのです。

2.ヘッドスピード別のドライバーの飛距離の目安

それでは、ミート率が一定だと仮定したときに、アマチュアにおいてヘッドスピードはどれくらいの差が出てくるのでしょうか?
ここでは、様々なタイプのゴルファーのヘッドスピードによる平均的な飛距離についてご紹介したいと思います

2-1ヘッドスピード別の平均飛距離

主なゴルファータイプ・ヘッドスピード・ドライバーの飛距離です。

・プロのハードヒッター・48m/s以上・280ヤード前後
・アマのハードヒッター、プロ・43-48m/s未満・240ヤード前後
一般アマ38-43m/s未満200ヤード前後
・シニア及び非力なアマ・33-38m/s未満・180ヤード前後
・女性アマ・33m/s未満・150ヤード前後

2-2あなたはどのレベルでした?

いかがでしたか?少しヘッドスピードの割に距離が少なく見えてしまいますが、あくまでもドライバーの平均飛距離ですので、最大飛距離はもっとあると思います。
もし、ショップなどでヘッドスピードを調べてみたことがある方によっては、ここに書いてある飛距離より飛んでいない方がいるかもしれません。その場合は、やはりミート率が低い可能性もあるのでご注意ください。

2-3どのレベルを目指すべきか?

もしあなたが男性ゴルファーである時はやはり43-48m/s未満のレベルを目指すことが目標となるでしょう。48m/s以上を目指すためには並大抵の努力ではなれません。よく、あまりスコアがよくないのにヘッドスピードは平均50m/sあるという方がいますが、その場合注意すべき点としては、そもそものショップの計測器を疑う必要があります。

もちろん、ミート率も低いせいで飛ばない人もいますが、そんなにヘッドスピードがある人がごろごろいるように思えないのです。ショップによってはお客さんをいい気分にさせるために少し良く表示されるようになっているお店があるので、複数のショップで計測してみることをオススメします。

3.あなたのヘッドスピードが上がらない原因

3.あなたのヘッドスピードが上がらない原因

それでは、具体的になぜあなたのスイングではヘッドスピードが向上しないかについて、お話ししたいと思います。

結論から言うと、先ほど男性アマチュアゴルファーが目標とするヘッドスピードは43-48m/sであるとお話ししましたが、多くのアマチュアゴルファーはこのヘッドスピードを出すことが出来るのです。 しかし、そのヘッドスピードを達成している「場所」に違いがあるのでした。

3-1ヘッドを走らせてヘッドスピードを上げるという事

研究熱心な皆さんは「ヘッドが走る」という言葉を聞いたことがあると思います。プロゴルファーやアマチュアでもシングルの人がよく口にしていますよね。ヘッドを走らせることでドライバーの飛距離が格段に向上するのです。そしてヘッドを走らせるというのは、簡単に言うとヘッドスピードを最大にすることなんです。

それでは、「ヘッドが走る」という事について具体的に話します。

3-2ヘッドスピードはインパクトからフォロースルーで最大になる

「ヘッドが走る」という言葉は、インパクトからフォロースルーにかけてヘッドスピードが最大になることをそういうのです。ヘッドがインパクトの時点からさらにビュンッとスピードが速く目で追い切れなくなってしまうので、プロやアマチュアの上級者はそのように例えているのでしょう。

ボールに当たった瞬間から、さらに加速しているので、ボール自身にかなりの加速がかかり飛距離がアップするという結果になるのです。

3-3アマチュアが陥りがちなミス

それでは、先ほどの話に戻しますが、一般的なアマチュアでも43-48m/s未満のヘッドスピードを出すことは可能です。ですが、ヘッドスピードがないといわれている人たちの特徴としては、インパクトの直前に最大のヘッドスピードを迎えている事が多いです。

インパクト前にヘッドスピードが最大になってしまうと、あとは失速していくだけですので、そんな力のない状態でボールに力が伝わってしまいます。そうすると、ヘッドスピードも小さく表示されてしまい、飛距離も出ない結果になってしまうのです。

4.ヘッドスピードを上げるための効果的な練習

4.ヘッドスピードを上げるための効果的な練習

>>【動画解説】飛距離アップトレーニング

それでは、インパクトからフォローにかけてヘッドスピードを最大にするための練習方法についてご紹介したいと思います。どれも簡単ですので、是非試してみて下さいね。

4-1タオルを使った練習

これは、すごく基本であるために意外に忘れている方も多いのではないでしょうか?
長めのタオルの先端を結んでそれで素振りの要領でスイングの練習をしましょう。

トップの時点でタオルの先端が背中に当たるので、それを合図にしてダウンスイングをして、フィニッシュで首などに巻きついたり、再度背中に当たるようにスイングしてください。柔らかく、しっかりと肩や体を回してスイングしないとタオルは振ることが出来ません

またタオルを振った時の風切り音がダウンスイング中に鳴るのではなく、フォロー中にビュンッとなるように素振りするようにすると、実際のクラブを振った時にインパクト後にヘッドスピードが最大になるようなイメージになります。

4-2ドライバーを使った素振り

これは実際のスイングスピードを上げるための練習です。

まず普通にスタンスをして素振りをします。だいたい5回くらいがベストです。その後、ドライバーを逆にヘッドの方を持って素振りをします。これも5回がいいです。これを3~5セット繰り返して行うようにしてください。

これは、クラブバランスを変えることによって、重いクラブのスイングと軽いクラブのスイングを交互にすることでスイングスピードを上げることを目的とした練習です。

この練習のポイントは、普通にクラブのグリップ側を持ってするスイングに意味があります。逆を握って振るだけでは、どうしても手で振りがちになりますが、普通の素振りもすることで、体を使ったスイングを体に記憶させることができます。その後に軽いスイングをする時でも体を使ってスイングすることが出来るのです。

5.まとめ

今回はヘッドスピードの向上によるドライバーの飛距離アップについてご紹介しましたがいかがでしたか?

最後に紹介した練習は、練習場に行かなくてもできる練習ですし、タオルに至っては室内でも練習できます。騙されたと思って、1カ月続けてみてください。きっと効果が表れてくるはずですよ!