皆さんは練習中やコースラウンド中にこのように思ったことはありませんか?「今日はアイアンが調子がいいけど、ウッドが当たらないな。」や「今日はウッドが当たるけどアイアンが当たらない。」といったことはありませんでしょうか?
よく雑誌などでは、アイアンとウッドの打ち方は、同じと言われることが多いのですが、このようなことって結構頻繁に聞く話であり、私自身もよく感じてしまうことです。
そうすると、やっぱりアイアンとウッドの打ち方って違うのかな?アイアンって正しく打つにはどうすればいいんだろうって思ってしまうんですけど実際問題どうなんでしょうか?
そこで、今回はアイアンとウッドの打ち方の違いや、アイアンの正しい打ち方についてご紹介したいと思います。
目次
1.アイアンの打ち方とウッドの打ち方
1-1. アイアンの打ち方
1-2. ウッドの打ち方
1-3. アイアンを正しく打つことができると戦略性が増す
2.正しくアイアンを打つこととは?
2-1.飛距離がすべてではない
2-2.ロフト通りの飛距離が出ているか?
2-3.アイアンショットの理想
2-4.ドロー?フェード?どっちがいい?
3.ロングアイアンの打ち方
3-1.アマチュアが苦手なロングアイアン
3-2.ロングアイアンの打ち方のコツ
4.ミドルアイアンの打ち方
4-1.飛ばす打ち方ではなく、狙う打ち方
4-2.ミドルアイアンのショットの注意点
5.ショートアイアンの打ち方
5-1.スコアメイクの秘訣はショートアイアン
5-2.ショートアイアンの打ち方のポイント
5-3.アプローチは左重心?
1.アイアンの打ち方とウッドの打ち方
それでは、まずアイアンとウッドの打ち方について簡単にご紹介したいと思います。よく聞くのは、アイアンもウッドも同じ打ち方でよいということなのですが、本当にそうなのでしょう?
1-1. アイアンの打ち方
アイアンは、ボールに対して上から下へのスイング軌道であるダウンブローで打つことが良いとされております。
ダウンブローで打つことができれば、飛距離やスピン量が一定になり、いつも同じ距離を打つことができるようになるのです。また、ウッドに比べてクラブシャフトも短いですので、前傾姿勢も深くなり、上から打ち込むスイングは最適の打ち方であるといわれております。
1-2. ウッドの打ち方
逆にドライバーを含むウッドは、アッパーブローやレベルブローといった、横への払い打ちが最適であるといわれております。
アイアンの様にあまりに上から打ち込んでしまうと、スピンがかかりすぎて高さばかりが出てしまう可能性があります。さらに、ウッドはアイアンと比べてシャフトが長く、ヘッドも軽いですので、ダウンブローではヘッドが返りづらく、スライスが出やすくなってしまいます。
また、ウッドはシャフトが長いことから、前傾姿勢はアップライトの浅い前傾姿勢になりますので、払い打ちが適しているといわれております。
1-3. アイアンを正しく打つことができると戦略性が増す
このように、一見打ち方は全然違いますが、何故雑誌などでは打ち方が同じと言われるのでしょうか?
その理由としては打ち方というよりもスイングの回転軸でした。スイングの回転軸はダウンブローでも払い打ちでも同じなのです。
ですので、雑誌などでは同じ打ち方と評されることが多く、多くのアマチュアゴルファーを悩ませる原因になっていたのです。そして、先ほど説明した中の前傾姿勢の違いというのが、打ち方の違いを生み出すのでした。
正しく前傾姿勢ができて、正しくアイアンを打つことができると自然にダウンブロースイングになっていきます。また、アイアンを正しく打つことができれば、ゴルフにおいて戦略性が非常に高くなりますので、アベレージの皆様こそアイアンの打ち方を正しく身に着ける必要があるのです。
2.正しくアイアンを打つこととは?
では、アイアンを正しく打つってどういうことでしょうか?ここで多くの人が陥ってしまうアイアンの間違った考え方についてご紹介したいと思います。
2-1.飛距離がすべてではない
練習場で見ていると多くの方が、アイアンがどれくらいとんだかについて話している人が多いです。7番で150ヤード飛んだとか、160ヤード飛んだとか話していますが、アイアンを正しく打つ上では、そういった飛距離勝負では意味がないのです。
そういう人に限ってよく見てみると、打つたびに飛距離が違っていたり、スライスやフックが混ざっていたり、アイアンなのにランが出すぎていたりと安定性に欠けている人が多いです。
アイアンに必要なのは飛距離ではありません。少々飛距離が足りないかなと思っても、常に一定の飛距離、一定のランを出すことができ、ショットごとの誤差が少ないかということが重要なのです。
飛ばすだけであれば、ウッドで構わないです。それと違いアイアンは狙い撃つクラブですので。飛距離の重要性は二の次となります。
2-2.ロフト通りの飛距離が出ているか?
アイアンの飛距離を気にするものとしては、ロフト通りの飛距離が出ているかということです。
ロフトごとの飛距離としては、ヘッドスピードによって変わってきますが、一般の成人男性の7番アイアンの平均飛距離は130~140ヤードと言われております。(ストロングロフトのアイアンは除く)
そして、その7番での飛距離を基準として、1番手ごとに10ヤード刻みで飛距離が変わっているかどうかというのが非常に重要となってくるのです。いくら7番アイアンで150ヤード飛ばせたとしても、6番アイアンで155ヤードしか飛ばなかったら意味がありません。それぞれの、番手ごとの飛距離の差が10ヤードになって初めて、アイアンを戦略的に使用することができるようになるのです。
2-3.アイアンショットの理想
このように、理想的なアイアンショットいうのは、一定の飛距離を常に打ち続けることができて、番手ごとの飛距離の差が10ヤードであるということです。そうすれば、グリーンまでの残りの飛距離から、どのアイアンを使用するのが一番いいのかを瞬時に判断することができますので、迷いが生まれません。
また、単純にグリーンに乗せるだけではなく、「カップが奥に切って合って、手前は2段グリーンになっているから1番手大きなアイアンで打てばちょうどいい飛距離だ」等のグリーンに乗せるだけでなく、グリーンに乗った後のパターのことも考えることができ、戦略的にピンポイントにグリーンを狙うことができます。
2-4.ドロー?フェード?どっちがいい?
アイアンを打つ際には、ドローがいいのか?フェードがいいのか?といった疑問の声がよく上がります。
私は断然フェードボールをお勧めします。確かにドローボールは飛距離が出るので、アマチュアゴルファーが打ちたくなる気持ちはわからなくもないのですが、ドローボールの欠点としては、ランがかなり出るということです。ランが出てしまうと、せっかくグリーンを狙ったにもかかわらず、ボールがグリーンの外に転がってしまうことがあります。
打ったことがない人にとっては、想像がつかないと思いますが、その転がりはかなりのもので打った本人もどこまで転がるか想像がつかないのです。ですが、フェードであればランが少ないですので、直接カップを狙いに行くようなショットを打ってもピタッと止めやすくなるのです。
3.ロングアイアンの打ち方
では、実際にアイアンの打ち方についてご紹介していきたいと思います。最近では、クラブにセットしている人は少ないと思うのですが、ロングアイアンからご紹介したいと思います。
3-1.アマチュアが苦手なロングアイアン
多くのアマチュアゴルファーはロングアイアンを苦手としております。そのため、最近のアイアンセットというのはミドルアイアンで一番長い5番アイアンからのアイアンセットしかないことがあり、ロングアイアンは別売りとなっていることが多いです。
それだけ、ロングアイアンを苦手とするアマチュアゴルファーが多い事と、最近ではユーティリティが高性能になってきたことから、セットから外されて行ったといわれるようになっております。
3-2.ロングアイアンの打ち方のコツ
ロングアイアンを打つときは、これまで説明してきたアイアンの打ち方というよりもどちらかというとウッドの打ち方で打つ方が、アマチュアゴルファーにはイメージがつきやすいと思います。
ロングアイアンにもなるとシャフトが長くなってきており、使用する飛距離も170ヤード以上とかなりの飛距離になってきます。
そうするとシャフトな長さから前傾姿勢もアップライトになってきますので、通常のアイアンのようなダウンブローなスイングでは、ヘッドが返り切らずまともに打つことができません。ですので、ロングアイアンを打つときは、フェアウェイウッドを打つときのようなレベルブローのイメージでスイングすると、うまく打つことができるようになります。
また、レベルブローに打ってもウッドに比べてロフトはありますので、しっかりとスピンがきいたボールを打つことができるので安心してください。
4.ミドルアイアンの打ち方
ミドルアイアンは、アマチュアゴルファーが一番まともに打ちたいと思っているクラブではないでしょうか?
4-1.飛ばす打ち方ではなく、狙う打ち方
ミドルホールの2打目やロングホールの3打目で使用されることが多く、パーオンを狙う場合にはなくてはならないアイアンです。
そのため、飛距離重視ではなく正確性重視のグリーンを狙う打ち方が必要になってきます。ですので、ロングアイアンのような払い打ちではなく、ダウンブローでしっかりとスピンをかける必要があります。
4-2.ミドルアイアンのショットの注意点
しっかりスピンをかけようとするあまりに、ダウンスイングの際に体が突っ込んで手打ちになってしまうことがありますので、打ち込むといってもダウンスイングの始動は腕ではなく、左への体重移動をメインに動作を始めるようにしましょう。
左からの体重移動なしに、ダウンブロースイングは打つことができません。練習の際は、特に意識して左への体重移動を行うようにしましょう。
5.ショートアイアンの打ち方
それでは最後に、ミドルアイアンと同様に使用頻度の高いショートアイアンについてご紹介したいと思います。
5-1.スコアメイクの秘訣はショートアイアン
プロやアマチュアを問わず、ショートアイアンはスコアメイクの秘訣となっております。
どうしてもパーオンができなかったときに必ず使用するアイアンですので、パーをもぎ取るためにはベタピンに寄せる必要があります。その時に、ショートアイアンの精度が悪いとスコアは大きく崩れてしまうことがあります。
特にアマチュアはトップやザックリ等で1打を無駄にしてしまうことが多く、場合によってはさらに窮地に陥ってしまいます。ショートアイアンは、スコアメイクに重要なクラブですので、しっかりと練習するようにしましょう。
5-2.ショートアイアンの打ち方のポイント
ショートアイアンの打ち方のポイントとしては、しっかりどのようなボールを打ちたいかを頭の中でイメージすることが重要です。
浮かせたいのか、転がしたいのかでスイングの姿勢は微妙に変わってきます。迷ったまま打ってしまうとミスにつながりますので、どのような球を打ちたいのかと感がることは非常に重要です。
また、スピンをかけようとするあまりに、アプローチショットの時だけ打ち急いでしまっている人が多いです。そうすると体のバランスが崩れますので、トップやダフリにつながります。しっかりインパクトをすればスピンは掛かりますので、アプローチこそゆっくり振る意識を持つようにしましょう。
5-3.アプローチは左重心?
アプローチをうまく打つコツとしては、スイングの際に終始左重心でいることがポイントです。
アプローチは歩幅も狭く、体重移動もほとんどありません。ですので、最初から最後まで左重心でいることを意識しておくと、体が右に流れる心配がないですので、トップやザックリを抑えることができるようになります。
6.まとめ
今回は、アイアンとウッドの打ち方の違いやアイアンの正しい打ち方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
アマチュアゴルファーの多くが勘違いしているアイアンを飛ばせばいいという考えは早々に壊してしまう必要があります。
しっかりとクラブごとの特性を生かすことができると、ゴルフはさらに面白くなりますし、スコアもそれについてきます。ですから、番手ごとの飛距離、打ち方というのをしっかりと身に着けるようにしましょう。