ゴルフのスイングにおいて、バックスイングの段階で、そのショットが成功するか否かがわかるといわれています。
ここでミスしてしまうと、その後の動作すべてが悪くなってしまいます。そのため、バックスイングというのは非常に重要な役目を持っているのです。
しかし、このバックスイングがよくわからなくて、悩んでいるという人も少なくありません。そこで、今回はゴルフスイングにおけるバックスイングのコツについてご紹介したいと思います。
目次
1.バックスイングで陥りやすいミス
1-1. 手で上げてしまう
1-2. 右膝がゆるみ軸が右に流れてしまう
1-3. 捻転が浅い
2.コツ1:バックスイングの始動は肩から
2-1. 始動の要は肩
2-2. 手首とシャフトの角度は固定する
2-3. 三角形を保持をすれば軌道が安定する
3.コツ2:右股関節に力をためる
3-1. 捻転の最初の要
3-2. 右太もも辺りのズボンにシワが入っていると右膝が流れない
4.コツ3:トップオブスイングでの背中の位置
4-1. ターゲットラインに背を向ける
4-2. トップでの左肩の位置を確認
4-3. 捻転が浅い場合-ヒールアップ-
4-4. 捻転が浅い場合2-腰を回す-
4-5. 捻転が浅い場合3-クローズドスタンスで打つ-
5.まとめ
1.バックスイングで陥りやすいミス
では、まずは改めてバックスイングに陥ってしまいやすいミスについてご紹介したいと思います。
皆さんもご自身のスイングを思い出してもらっても良いですし、実際にシャドースイングをしてみても良いかもしれません。一緒にチェックしてみましょう。
1-1. 手で上げてしまう
アベレージゴルファーに一番多いミスが、手でヒョイっと上げてしまう事です。手で上げてしまうと後で説明される捻転が浅くなることにもつながりますし、手打ちを助長してしまいます。
全身を使わず手先だけで、クラブを操作するのは百害あって一利なしです。手で上げてしまう人は、スイングを最初から見直す必要があります。
1-2. 右膝がゆるみ軸が右に流れてしまう
こちらも非常に多いミスです。体を使って回転しようとするあまりに、クラブが平行になったくらいで右膝が緩んでしまって、体の軸が左に流れてしまいます。
体が流れてしまうと、バランスが崩れるだけでなく、トップやダフリというようなミスが引き起こされやすくなります。特にスイングでダフってしまうという方については、ご自身の回転の軸が右側にずれてしまっていないか見直してみましょう。
1-3. 捻転が浅い
手打ちの人にも多いですが、体を使うことができていても捻転が浅い人というのを良く見受けられます。捻転が浅いと右に向かって飛び出るようなボールやシャンクになることが多いです。
また、ショットのミスも問題ですが、体のバネを使うことができないので、まともにショットすることができても、飛距離が足りないという事がよくあります。もし、ご自身が周囲と比べて体格や筋力が劣っているわけでもないのに、飛距離が出ないという方は、この根点が浅い、若しくはしっかりできていないのではないかという事を注意してみてください。
2.コツ1:バックスイングの始動は肩から
それでは、実際にそれらのミスを解消するためのコツについて詳しくご紹介していきたいと思います。ちゃんとできているよという人も改めて見直してみるとさらに改善されるかもしれませんのでしっかりと確認していきましょう。
2-1. 始動の要は肩
先ほど説明した通り、バックスイングの始動を手で行ってしまう人は、ミスが起こりやすいです。
それではどこで始動するのが一番かという質問が多いと思います。プロでも様々な始動方法を説明しているものがありますが、どれもバラバラでアベレージゴルファーにはわかりづらいですよね?
その中でもわかりやすくお勧めなのが、肩を始点にしてバックスイングを開始するという事です。右肩、左肩どちらを意識するのがよいかというのは、ご自身の回しやすい方を意識して貰えればよいです。
ちなみに私は、左肩を始点にしています。バックスイングの指導を肩にすることで、手先を動かす必要がなく、簡単にバックスイングを始めることができます。
2-2. 手首とシャフトの角度は固定する
バックスイングの際に手を使って、始動しなくなったら手はどうするのかというと、できる限り固定しておくようにしてください。
最初に構えた時の、手首とシャフトの角度を固定することにより、インパクトショット時のミート率は非常に高くなります。このように説明すると手首のコックはどうすればよいのか?と言われることがあるのですが、そこまで意識せずとも固定状態を保っていけば、クラブが地面と水平の位置を超える時に自動的にコックが行われるようになるので、ご安心ください。
そもそも、アベレージゴルファーはコックを意識するあまり、折れてしまっている人も少なくないですので、これくらいの意識がちょうど良いです。
2-3. 三角形を保持をすれば軌道が安定する
肩を始点にしてスイングができるようになって初めて、ゴルフの教本などに掲載されている、腕と肩のラインの三角形を維持するという事を理解できると思います。
手を使って回転させている間は、どうしてもこの三角形がすぐに崩れてしまうので、こればかり意識してしまうとさらにミスを引き起こしてしまいます。ですが、肩を始点にすると驚くほど簡単に、三角形を維持することができるでしょう。
3.コツ2:右股関節に力をためる
続きましてのコツというのは、右股関節に力をためることが重要という事です。特に右ひざが流れてしまう人にとっては、こちらのコツを最大限にチェックするようにしましょう。
3-1. 捻転の最初の要
先ほど、方はバックスイングの始動の要だと説明しましたが、この右股関節に力をためるというのは、捻転における最初のかなめであると言えます。右に軸が流れてしまう人は、総じてこの右股関節に力をためることができずに解放してしまい、軸が流れてしまっているのです。
この時に、右膝が流れてしまうので、右膝ばかりを意識してしまうのですが、そもそもの力の溜め所である、右股関節を意識していないため、どれだけ頑張っても右膝が流れてしまうのです。
3-2. 右太もも辺りのズボンにシワが入っていると右膝が流れない
そのため、右膝を流れないようにするためには、右股関節を重点的に意識するようにしましょう。どのような状態になれば、右股関節に力が溜まっているのかというと、バックスイングをするときに右の太ももの股関節あたりにしっかりとシワが入っているかどうか確認しましょう。
シワが入っていないと、腰が回りすぎて力が溜まっていないので、最終的には右膝も流れてしまいます。ここでしっかりとシワが入るくらいだと、力強い捻転をすることができます。そうすると右膝については特に意識せずとも右に流れてしまうという事は起こらなくなります。
4.コツ3:トップオブスイングでの背中の位置
最後は、トップオブスイングでの背中の位置についてです。これは特に体の回転が足りないと指摘されている、若しくは自身で気付いている人は特に良くチェックするようにしましょう。
4-1. ターゲットラインに背を向ける
ここまでのコツの通り、肩を始点にバックスイングを開始して、右股関節にしっかりと力をためることができると、トップオブスイングでは、背中はターゲットラインを向いていると正しく回転できていると判断できます。
これがしっかり、ターゲットラインに背を向けることができていないと右方向に打ち出してしまったり、ダウンスイングが手打ちになってしまったりしますので注意が必要です。
4-2. トップでの左肩の位置を確認
背中がしっかりとターゲットラインに向いているかどうかを自身で確認するのは少し難しいですので、そのような時は左肩の位置を気にするようにしましょう。
しっかりと捻転することができた時は、左肩というのは自身の顎の下に来ていると思います。左肩が顎の下に来ていないと背中はターゲットラインに向いていないことになるので、改善するようにしましょう。
4-3. 捻転が浅い場合-ヒールアップ-
また、そもそも回転不足の人もいますが、年配の方や体が非常に硬い方などは体の回転自体が難しいという方もいます。そのような場合ではいくつかの方法により回転しやすくすることをオススメします。
まずは、ヒールアップしましょう。若干力が溜まりづらかったり、タイミングが取りづらくなってしまいますが、体の回転の方がより重要ですので、そちらを優先するようにしましょう。
4-4. 捻転が浅い場合2-腰を回す-
ヒールアップではどうしてもタイミングが取れないという方は、腰を回すことをオススメします。普通であれば腰を過度に回さないようにすることで捻転を強くするのですが、腰を回すと捻転が少し弱くなる代わりに肩を回しやすくなります。
ヒールアップに比べるとバランスが崩れにくく、タイミングをとりやすいので打ちやすくなります。
4-5. 捻転が浅い場合3-クローズドスタンスで打つ-
また、もし同時にスライスに悩んでいる人がいる場合は、クローズドスタンスでスイングすることをオススメします。
クローズドスタンスであれば、最初から右腰が開いた状態なので、通常の回転がしづらい人でも肩を回しやすくなります。また、クローズドスタンスであれば、フック回転のボールを打ちやすいので、スライスに悩んでいる人であれば同時に解消できるかもしれず、一石二鳥となるでしょう。
5.まとめ
さて、今回はゴルフのスイングに重要なバックスイングのコツについて、ご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
意外にバックスイングを重要視していない人が多いです。バックスイングは全てのスイングにつながる大事な部分ですので、しっかりと練習をして綺麗なバックスイングを出来るようになりましょう。