アイアンの選び方を徹底検証
皆さんはアイアンを購入するときは、どういった基準を持って選んでいるでしょうか?

多くのアマチュアゴルファーはあこがれているプロが使っていたから購入したという場合や、雑誌で飛距離が出るから購入したというような感じで、しっかりとした意識を持って購入していないことが多いです。

確かにそういったもののほうが愛着がわきますのでクラブを大切にするかもしれませんが、それが本当に自分に合ったアイアンなのかどうかというと、必ずしもそうではありません。

自分に合ったアイアンを使用するとスコアが格段に上がります。ですが、ゴルフショップに行くと大量のアイアンがあって、どれが自分に合うのか迷ってしまいますよね?

そこで、今回は自分自身にあったアイアンの選び方について、いろいろとご紹介していきたいと思います。

1.アイアンのシャフトの選び方とは

1.アイアンのシャフトの選び方とは

>>【動画解説】アイアンのシャフトの選び方

アイアンを選ぶ際にまず目に入るのは、アイアンのシャフトです。

大きく分けてスチールシャフトカーボンシャフトに分けることが出来ますが、どういった基準で選ぶといいかについてご紹介いたします。

1-1. ヘッドスピードで最適なシャフトが変わる

一般的には、スチールシャフトとカーボンシャフトの大きな違いというのは、重量と硬さです。

重量としては、スチールシャフトの方が重くて、カーボンシャフトの方が軽いとされています。また、硬さについてもスチールシャフトの方が硬くて、カーボンシャフトの方が軟らかいです。

最近では、技術の進歩により軽量化されたスチールシャフトや硬く重くしたカーボンシャフト等もありますが、一般的にはこのように分類してもらえると良いです。ですので、購入する本人のヘッドスピードが早いかどうかというのが非常に重要になってきます。

ヘッドスピードが遅いのに重くて硬いシャフトを使ってしまうと、アイアンに必要なボールの高さを出すことが出来ませんし、ヘッドスピードが早いのに軽くて軟らかいシャフトを使ってしまうと球筋が安定しなくなってしまうので、しっかりと自分にあったシャフトを選択する必要があります。

1-2. スチールシャフトが合うヘッドスピード

スチールシャフトを使用するにあたっての一般的な適正ヘッドスピードというのは、およそ45~49m/sであり、フレックスで言うと「S」フレックスに該当するヘッドスピードとなります。軽量スチールが出てきているといっても、やはりそれくらいのヘッドスピードは要求されます。

ただ、それ以下のヘッドスピードでも使い続けることで、振り慣れてヘッドスピードが上がることもありますので、若い人であれば、あえてスチールシャフトを選択する人も少なくありません。

1-3. カーボンシャフトが合うヘッドスピード

カーボンシャフトは一般的にはスチールシャフトより軟らかいですので、スチールシャフトの適正ヘッドスピード以下の人が選択するシャフトとなっております。

ですが、最近では技術が向上しカーボンでも重くて硬いシャフトが発売されており、プロが使用しているケースもあります。

2.ライ角って何?

ライ角は、アイアンを購入する上では非常に重要なポイントなのですが、悲しいかな多くのアベレージゴルファーはライ角を意識しておりません。

ですが、間違ったライ角のアイアンでスイングをしてしまうと、ボールをまっすぐ飛ばすことが出来ないという事態に陥ってしまう事もありますので、しっかりと理解して選ぶようにしましょう。

2-1. 最適なライ角の選択の仕方

一般的に最適なライ角というのは、アイアンを構えて地面にソールしたときに、アイアンヘッドのトゥ側が少し浮く角度のライ角が最適なライ角となっています。

これは何故かというと、スイングをしてインパクトショットをする際には、「トゥダウン現象」という力が働いてその遠心力によりクラブのトゥ側が少し下がります

そうするとインパクトの際には真っ直ぐになるため、しっかりと打つことが出来るのです。地面にソールしたときにトゥ側も地面についてしまっているときはフラット気味であり、スライスや右へのすっぽ抜けが発生しやすくなってしまいます。

2-2. ライ角調整が出来るアイアン

ライ角は基本的には、角度調整が出来ないので購入前にしっかりと確認する必要があるのですが、軟鉄鍛造のアイアンであれば、ライ角の調整をすることが出来ます。ですので、不安がある場合は軟鉄鍛造のアイアンを購入することをオススメします。

3.アイアン選択におけるキャビティ、中空、マッスルバックとは

3.アイアン選択におけるキャビティ、中空、マッスルバックとは

アイアンのヘッドにも種類があります。

アイアンヘッドには、大きく分けてキャビティアイアン中空アイアンマッスルバックアイアンの3種類があり、それぞれに特徴があります。

3-1. キャビティアイアン

キャビティアイアンは、スイートスポットが非常に広いアイアンであり、ミスに寛容なアイアンとなっています。ですので、初心者やアベレージにオススメされるアイアンとなっています。

ただ、一定した弾道はでるのですが、小技を効かせたショットが出来なくなりますので、上級者はあまり使っていないです。

3-2. 中空アイアン

中空アイアンはキャビティアイアンよりも自由度が上がりながらも、フェースの上下のミスに強いアイアンです。

上下のミスに強いという事で、弾道が非常に安定します。また、球も上がりやすくなってくるので、中級者以上でもオススメのアイアンとなっています。

3-3. マッスルバックアイアン

マッスルバックアイアンは、非常にスイートスポットが狭いですので、玄人好みのアイアンとなっていますが、ヘッドの操作性が非常に良いことから、わざと曲げるようなショットを打ったりすることが出来るので、上級者が好んで使用するアイアンとなっています。

4.アイアンのヘッドの大きさの選び方とは

最近では、アイアンのヘッドの大きさも多様性が出てきており、フェースの広いアイアンやフェースの狭いアイアンなど、様々な人の好みに対応したアイアンが増えてきています。

4-1. 方向性重視なら大きいヘッド

ヘッドの大きさは、「慣性モーメント」という現象が影響してきます。一般的には、大きければ大きい程、慣性モーメントの影響を受けやすく、ヘッドは今動いている動きを保とうとする力が働きます。

ですので、ヘッドが大きいとスイートスポットが大きくなり、さらに軌道が安定しますのでまっすぐ打つだけであれば、ヘッドが大きい方が安定して、打つことが出来るでしょう。ただし、この場合インテンショナルスライスやインテンショナルフックなどのわざと曲げるような小技を使うことが出来辛くなってしまいます。

4-2. 操作性重視なら小さいヘッド

ヘッドが小さくなると、必然的に慣性モーメントが小さくなり、スイートスポットも狭くなります。ですので、あまり初心者向けではありませんが、その分操作性が上がりますので、インテンショナルフックやスライス等の小技をしっかりと効かすことが出来ます。

5.アイアンのヘッドソール別の選び方とは

5.アイアンのヘッドソール別の選び方とは

アイアンのソールは幅は下から見ると幅の広いものから狭いものまで、いろいろな幅があります。実はこれも大きな影響を与えるのです。

5-1. ミスにやさしいソールの広いアイアン

ミスにやさしく、初心者向きなのはソールの幅が広いアイアンがオススメです。

ソールの幅を広くとると、ヘッドの重量をソールに持っていくことが出来、重心も深くなります。そうすると、ボールが上がりやすくなりますので、少々ミートがよくなくても、それなりにボールが飛ぶようになります。

また、ソールが広いとダフったときに地面に刺さらずに芝の上を滑りやすくなるので、それなりにボールが打てるようになります。

5-2. 操作性重視のソールの薄いアイアン

ただ、ソールの幅が広いと操作性が低くなりますので、ある程度技術が高くてわざと曲げたりしたい場合は、ソールの幅が瀬薄いアイアンを選ぶことをオススメします。

6.アイアンの重さの選び方とは

アイアンが重すぎると、1日コースラウンドすることが出来なくなってしまいますし、あまり軽すぎてもショットの安定性が悪くなってしまいます。

6-1. ヘッドスピードにあった重さのアイアンを選ぶ

ですので、基本的には自分のヘッドスピードにあった重さのアイアンを使用することをオススメします。

ヘッドスピードがあれば重めのアイアンを選び、逆にヘッドスピードが早くないのであれば、少しでも早く振ることが出来る軽めのアイアンを選ぶと、ボールを安定して打つことが出来ます。

6-2. アイアンの重さはあまり軽すぎる物を選んでもダメ

ですが、あまりに軽すぎるアイアンを選ぶのはお勧めできません。確かに、軽く振ることが出来るのでヘッドスピードが上がるのかもしれませんが、ボールに力を伝えたい場合は重ければ重い程、大きなパワーをボールに伝えます

ですので、一番の選び方とすれば、自分が18ホール疲れずに振り切ることが出来る重さのアイアンを選ぶことが一番のポイントとなります。

7.まとめ

さて、今回はアイアンの選び方について、ご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

本当に自分に合ったアイアンというのは、スイング自体も向上させてくれますので、スコア向上には必ず必要となってきます。逆に自分にあっていないアイアンを使用すると、今までなかったトラブルが起きてしまったりするので、アイアンを選ぶ際はしっかりと吟味して選ぶようにしましょう。

決して安い買い物ではありません。買い替えであれば、あまり急がずに何度も通って試打などをしっかりしてから、選ぶとお気に入りの1本がきっと見つかりますよ!